四旬節第2主日

マルコによる福音 9・2〜10
2006年3月12日


神はご自分の美しく善良な面、よい面だけを私たちに見せてくださいます。しかし時には私たちが理解できないこともなさいます。ご自分の創造物を洪水に沈められたり、忠実でないイスラエルを殺したりします。

ある詩人は神様を次のように描写しました。

あの方は美しい方だが、また暗い神である。
あの方は明るい方だが、また暗い神である。
あの方は近くにおられる方だが、また遠くにおられる神である。
あの方は慈しみの神であるが、苦痛の神である。

このように神は明るい面と暗い面を持っておられます。
ところが今日ペトロは暗やみのない暮らしを望みます。イエスは明るい光と栄光だけのために家を建てようとしたペトロの気持ちを受け入れようとはしません。

信仰は決して外に現れる希望だけを、バラ色の夢だけを抱かせてくれないのです。死を前にして経験する不安と苦痛も、信仰の前ではそれを受け入れなければならないのです。主は暗やみの中でもいつも私たちとともに歩まれます。
今日の福音は主の聖なる変容を伝えています。
イエスがまばゆく輝いていたということは、これから起こる復活を予告しているのです。それはまた私たち自身の復活に対する保証でもあります。今日の福音の核心は、この信仰の真理を明らかにするために、私たちに勇気と希望を与えてくれます。

アーメン

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