年間第7主日

マルコによる福音 2・1〜12
2006年2月19日


わたしたちは旧約聖書に出てくるアブラハムの話を知っています。
彼は長男イサクをいけにえとして捧げるように神に命じられましたが、ためらいませんでした。眼に入れても痛くないほど愛している一人息子でした。しかし神に全幅の信頼をおいていた彼は迷いませんでした。ついに彼の信仰を認めた神はアブラハムに大きな祝福をもたらします。

今日の福音でもわたしたちは中風の人の堅い信仰を見ることができます。一人ではどうすることもできない彼は人々に助けを請います。病気を治したいという気持ちの切実さゆえに、彼に不可能はありませんでした。恥をかこうが、迷惑を掛けようが、彼には問題ではありませんでした。中風の人に会ったイエスは「子よ、あなたの罪は赦される」と言われました。
当時ユダヤ人たちは「すべての病は罪の結果」と思っていましたし、またそう信じていました。ですから罪が赦されたと確信するまでは決して治らないと信じていました。中風の人はイエスが自分の罪を赦してくださり、病さえも治してくださると信じていました。ついに中風の人の信仰を見て、イエスは「起き上がり、家に帰りなさい。」と言われます。

わたしたちも堅い信仰でイエスに求めるとき、罪の赦しを受けることができ、さらに祝福を受けることができるのです。自分のなかに閉じこもって他人に近寄ることができない、閉ざされた心では、神の祝福を受けることはできません。
わたしたちの罪を赦してくださるイエス、わたしたちがその方を知っているという事実、これほどまでにありがたいことが他にあるでしょうか。
イエスに感謝を捧げる一週間となるようにいたしましょう。

アーメン

back home next