第一回 フランスの巡礼地
不思議のメダイの聖母の聖堂
Chapelle Notre-Dame de la Médaille Miraculeuse
出来事
17 世紀にパリで徹底した愛徳の実践に生きた聖ビンセンシオ・ア・パウロは、協力者であった聖ルイズ・ド・マリヤックとともに、愛徳姉妹会を創立する。その本 部修道院聖堂で1830年7月18日から19日にかけての夜、修道生活一年目で24歳のSr. カタリナ・ラブレが聖母の出現を受ける。子どもの呼ぶ声に目を覚まして聖堂に導かれたカタリナは、祭壇の傍らの椅子に腰掛けた聖母の膝に手を置いたとい う。メッセージは「この祭壇のもとに来なさい。そこですべての人に恵みが注がれるでしょう。」であった。2度目の御出現は同年11月27日の夕刻で、カタ リナは目を天に向け、小さな十字架のついた地球を神に捧げる聖母を見る。このとき「原罪なくして宿り給いし聖マリア、御身により頼みたてまつる我らのため に祈りたまえ。」という祈りを唱えるようにとの勧めを受け、メダイのデザインが示された。パリ司教de Quélenの許可を得て製作され配布されたこのメダイは、身につける者に回心をはじめ多くの恵みをもたらしたため、「不思議のメダイ」と呼ばれるように なる(「メダイ」とはフランス語のmédailleの音訳)。メダイの表には無原罪の聖母が悪のシンボルである蛇を踏んで立つ姿と祈りの言葉が、裏にはキ リストの十字架とマリアの「M」、茨に囲まれたキリストの聖心と剣で貫かれたマリアの聖心が刻まれている。聖母の冠とメダイの裏に配置された12の星は十 二使徒の上に建てられた教会を現している。御出現を受けたカタリナは1876年に帰天、1947年にピオ12世教皇によって列聖された。祭壇右に腐敗を免 れた遺体が安置されている。
愛徳姉妹会本部修道院聖堂は「不思議のメダイの聖母の聖堂」としてパリ市内最大の巡礼地となり、世界中からの巡礼者を集めている。
※画像…イエスの聖心は、出現の出来事にちなんで、傷だらけで愛に燃える心という表現をとる事が多い。イエスが胸に示した心臓が炎に包まれていたり、光が出ていたり、茨の冠をつけ、血が流れていたりするものは、聖心を描いたものである。
パレルモ二アル
■聖堂:07:45(日曜は07:20)~19:00
※13:00~14:30は昼休み(火曜を除く)で拝観不可。
■定刻ミサ:日曜07:30, 10:00, 11:15
月~土曜08:00, 10:30, 12:30
土曜17:15(主日のミサ)
■晩課:火曜日を除く毎日18:30
■巡礼者受付事務所:08:00~12:00, 14:30~18:00(日曜の午前中を除く)
巡礼団のミサ申し込み、時刻予約など。日本語リーフレット有。
■不思議のメダイ頒布:09:00(日曜は10:00)~12:00, 15:00~18:00
■休館:毎年「ご公現」の祝日後の日曜から3週間は一切の拝観不可。